南アルプス市産の藍葉を使った100年ぶりの染料で、ハンカチの藍染め体験がふるさと文化伝承館で行われました。
古くは江戸時代、外国人の目に映ったのは日本人の着物や手ぬぐい、のれんに使用していた色で、“ジャパンブルー”と呼ばれた「藍」の色…伝統ある色です。かつて市内で染料作りをしていた浅野家の子孫、浅野さんと文化財課が藍の栽培を始めました。藍の葉を乾燥させ、水を加えて発酵させて蒅(すくも)から藍玉を作りました。そんな歴史や染めかたの説明を受けたあと、さっそく絞りの模様を割りばしやどんぐり、輪ゴムを使って作りました。
南アルプス市は明治30年代まで県内最大の藍葉の産地で、中でも落合地区はとりわけその栽培が盛んな地域でした。
絞りの模様をつくった後、染まりやすくなるように水にさらします。
そして…このカメの中に100年ぶりに復活させた染料が入っています。発酵させた藍は独特の匂いです。染料に浸して、空気に触れさせてを3回繰り返しました。
最後は、水洗いをして完成です。世界に一枚だけの藍染めのハンカチができました!
これが乾燥させた藍の葉と、蒅(すくも)です。右はスタッフの方が染めたハンカチ。
こちらは、伝承館のオリジナルの「のれん」。5月に浅野さんと文化財課の方々が染め上げました。古市場地区の井上染物店が協力してのれんに仕上げました。
南アルプス市が藍の一大産地で、藍染の拠点だったこと、またその伝統を引き継いで復活させたことに驚きです。
★山梨日日新聞に掲載された藍染の記事は、南アルプス市のふるさとメールをご覧ください。こちら